産後の育児休業の後はまた復職してフルタイムで働きたい。
様々な理由から育児をしながら働くワーキングマザーが増えてきました。
しかし育児休業を終えて復職しようと思うと・・・なんと保育園に入れてもらえず仕事に戻ることができない。
こんなケースも決して珍しくありません。
今回はこれから妊活を控えたワーママが、妊娠するまえに知っておいた方が良い、育休後の復帰をスムーズにする赤ちゃんの生まれ月について考えていきたいと思います。
ワーママが知っておくべき保活の現実
共働きで近隣に両親などがいない場合、育児休業後に仕事に復帰するには子供を保育園などで預かってもらう必要があります。
育児休業を1年とった場合、3月末のお誕生日の赤ちゃんを除けば、年度の途中で0歳児クラスに入園することになります。
しかし、都市部の認可保育園では0歳に限らず年度の途中からの入園は極めて困難です。
さらに激戦と言われるような地域では認可園だけでなく、認証園や無認可園などもすぐには入園できないことがよくあります。
もちろん偶然に空きがあるということもありますが、それをあてにするのはあまり現実的とはいえません。
そこで認可園の空きを待つか、翌年の4月まで育児休業(休暇)を伸ばすか、その他の保育サービスを利用するということになります。
そして、翌年4月に認可園などの1歳児枠への応募をするわけですが、実は1歳児枠は0歳以上に入園が難しいのを知っていますか?
それは、1歳児の枠のうちの大半は前年の0歳からのエスカレータで上がってくる子で埋まってしまうからです。
そのため、多くの認可保育園では1歳児枠は大変な激戦となってしますのです。
対策は育児休業の切り上げ
そのための対策として、前年の4月に0歳枠への応募をするというのが1つの方法です。
そのために育児休業を早めに切り上げて復職します。
復職のタイミングは少なくとも翌年度の4月入園の応募締め切り日よりも前にする必要があります。
なぜなら、応募締め切りの時点で仕事をしていないと認可保育園の入園に必要な保育指数(点数)が低くなってしまうためです。
ほとんどの認可保育園では、この指数が両親ともに共働きであることが合格ラインであることが多いのです。
ですから、例えば11月末が認可園の応募締め切りであるならそれまでには復職している必要があります。
保活に不利な早生まれ
では、認可園の応募締め切りよりも後に生まれる赤ちゃんの場合はどうなるのでしょうか?
自治体にもよりますが、ほとんどの場合、締め切りより後の生まれの赤ちゃんは翌年度の4月入園はできません!
1月、2月、3月(場所によっては11月、12月も)生まれは0歳児の枠には入る資格をもらえないのです。
生まれ月で資格すら得られないのはなんとも理不尽ですが、実際ににそうなってしまっているのが現実です。
今後改善されるかも
ただし、今後は改善されていくかもしれません。
この生まれ月による不公平や育児休業後の復職がしやすいように、厚生労働省の指導により保育園入園予約制度を導入する自治体も出てきました。
この制度が広く普及することで生まれ月による不公平の是正が期待されます。
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11907000-Koyoukintoujidoukateikyoku-Hoikuka/0000135500.pdf (厚生労働省HPより)
現状の保活から考える妊活
今の保活の厳しい現実を考えると、妊娠前から生まれ月などもしっかり考える必要がありそうです。
1・早生まれは入園に不利であることを認識しておく
保育園入園予約制度など、待機児童対策の制度などが少しづつできているが、現実的にはまだ導入している自治体は少ないようです。
赤ちゃんの生まれが何月であっても、それでなんらかの不利益があるのはおかしな話です。
しかし現実に、早生まれが現実的に保育園入園には不利であるということを認識しておく必要はあります。
2・激戦の保活を乗り切るために
12月の生まれでなんとか翌年度4月入園への応募資格が取れたとしても、それだけでは希望通りに認可保育園に入れないかもしれません。
認可保育園への入園には保育指数という点数が選考の基準となり、その保育指数が高い家庭から入園が決まります。
その保育指数を少しでも高くすることで激戦の保活で入園できる可能性が高まります。
そのためには、現状からさらに指数を加点できるかを考えなければなりません。
指数には様々なものがありますが、比較的容易に加点できるものに「現状すでに保育サービスを受けている」という指数があります。
それはすでに、認可保育園の応募時にすでに復職しており、さらに認可園以外の保育サービスに赤ちゃんを預けているという指数です。
多くの自治体でこの指数を採用しています。
しかし、保育サービスの多くは0歳時の受け入れは生後57日以降のことが多いので、認可保育園の応募締め切り時点で、生後2ヶ月を超えていないといけません。
つまり、11月末が応募の締め切りであれば9月頃に生まれていればこの指数を加算することができます。
しかし、そのためには育児休業をかなり早く切り上げなければ行かないことになります。
本来、育児休業の1年は赤ちゃんのお世話を沢山できる期間なのに早々に切り上げなければならないのはどうも納得いきませんが、これが現実のようです。
復職を考えると4月から9月生まれがベスト!でも安全なのは5月から・・
つまり、復職のための保育園確保にベストな赤ちゃんの生まれ月は4月から9月ということになります。
さらに言うと出産予定日が4月の場合、早産や帝王切開などで通常よりも早く生まれてくることも可能性としてはあります。
4月1日までが早生まれになるのでその点も考えておくといいでしょう。
まあ、そういった点も含めて考えると実質5月生まれから9月生まれが良いかもしれません・・・。
出産後もスムーズに復職したい妊活中のママは参考にしてみてください。
何月生まれでもなんとかなる
しかし、赤ちゃんが早生まれだからといって保育園を諦める必要はありません。
ある地域が保育園の激戦地区であったとしても、他の場所では全く問題なく受け入れてもらえる自治体もあります。
ですからもし転居ができるのであれば、それも1つの方法です。
自治体のホームページを見ると認可保育園以外にも様々な保育サービスがあります。そういった保育サービスを利用しながら仕事に復帰することもできます。
また、1歳、2歳からの保育園への入園は厳しくても、3歳からの入園は比較的容易にできる場合もあります。
その理由は、3歳枠は今まで保育園に通っていた子がそのまま上に上がる子と、幼稚園に転園する子に分かれるからです。
ですから、0歳から2歳までは他の保育サービスを利用してから、3歳で入園するという方法もあります。
まとめ
ワーキングマザーが保活で不利にならないための赤ちゃんの理想的な生まれ月は5月から9月頃のようです。
本来、子供の生まれ月によってママの働きやすさが変わるというのも変な話なのですが、現実にはそうなってしまっています。
今後の国や自治体の対策などに期待しつつも、これから赤ちゃんを迎えようとしているワーママにとっては目の前の現実に対応していかないといけません。
もちろん、妊娠や出産は必ずしも計画通りに行くというものではありません。
しかし、赤ちゃんの生まれ月による制度的な有利不利などについては、出産前に知っておけば、知らずに悔しい思いをするということを避けられるかもしれませんし、その後の対策も取りやすくなります。
現在働いていて出産後も復職を考えているママで、これから妊娠出産を考えておられるのであれば参考程度に考えてみてはいかがでしょうか?