赤ちゃんの目がいつも涙目で目やにが出ている時に考えられる原因とは?

赤ちゃんの目はいつも潤んでいてとても可愛らしいのですが、どうも片目だけ潤んでいるのを通り越して涙目になっていることがあります。
たまたま涙目になっているだけならばよいのですが、常に片方の目だけ涙目になっている場合には少し注意したほうがいいかもしれません。
さらに涙目だけではなく目やにも出ていたら要注意です。
赤ちゃんの涙目と目やににはいくつかの病気が考えられるからです。
今回は赤ちゃんが涙目や目やにがでている時に考えられる原因について見ていきたいと思います。

赤ちゃんの涙目の原因

赤ちゃんの片方の目だけが涙目の時、主に考えられる原因には2つあります。
1つが「逆睫毛」(さかまつげ)で、もう一つが「鼻涙管閉塞(びるいかんへいそく)」です。
どちらも目が涙目になって場合によっては目やにが出てしまう病気です。
通常の目やにと違い白や黄色っぽいネバっとした目やにの場合には細菌によるものの可能性があるので放っておくと目に炎症を引き起こしてしまうことがあります。
目の炎症は放っておくと目が悪くなったりする危険があるので、たかが目やにと思わず、気になる場合には早めに眼科で診てもらいましょう。
では逆睫毛と鼻涙管閉塞についてもう少し詳しく見ていきましょう。

1逆まつげ

逆まつげはよく見ると上下のまつげのどちらかが目の中に入ってしまっているのですぐにわかります。
逆まつげには大きくわけて2種類あって、1つがまつ毛が目に向かって生えてしまう「睫毛乱生(しょうもうらんせい)」とうタイプ。
そしてもう1つが、まつ毛の生えているまぶたの縁が目に向いてしまっているもので「睫毛内反(しょうもうないはん)」というものです。
赤ちゃんの場合には顔全体に脂肪が多く、目の周りの脂肪がまつ毛を内側に向かせてしまうことがあります。
そのために赤ちゃんは「睫毛内反」のタイプの逆睫毛になりやすいのです。
逆まつげは目が角質にあたって傷をつける心配がありますが、赤ちゃんのまつ毛はまだ柔らかいのですぐに傷がつくということはあまりないそうです。
また、赤ちゃんの睫毛内反は成長に従って顔の脂肪が減ってくると自然に治ることも多いようです。
しかし、そうはいっても目が傷ついて炎症を起こして充血したり、目やにがたくさん出たりすることもあるので一度眼科でしっかりと診てもらいましょう。
逆まつげは自然に治ることも多いようですが、どうしても治らない場合や、目の炎症を繰り返す場合などには逆まつげを治す手術が必要になります。

2鼻涙管閉塞

涙目のもう1つの原因として考えられるのは(先天)鼻涙管閉塞です。
鼻涙管閉塞の場合にも涙目と目やにがよく出ます。
通常わたしたちの目では涙腺から出た涙が目を潤した後、涙鼻管を通って鼻に流れます。
鼻涙管閉塞症では目から鼻に涙を流している涙鼻管がふさがって(もしくは狭くなって)いて涙が鼻に流れていかない状態になっています。
鼻涙管から涙が鼻にきちんと流れないと行き場を失って目から溢れて涙目になります。
鼻涙管が塞がって鼻に涙が流れないと、鼻涙管の中で雑菌が繁殖して涙囊炎を起こしてしまうことがあります。
涙囊炎を起こすと涙目になるだけではなく、目やにがたくさん出たり、目頭の部分が赤く腫れたりしてしまいます。
しかし、新生児の鼻涙管閉塞はそれほど珍しいことではなく、成長にしたがって自然に治ることも多いようです。
新生児の鼻涙管閉塞は生後1年までに9割は治るといわれています。
眼科では鼻涙管を通すためのマッサージの仕方や目やにがひどくならないための点眼薬などを処方してくれます。
自然に治ることの多い鼻涙管閉塞ですが、自然に治らない場合には鼻涙管を通す手術などが必要になることがあるので、早めに眼科で診てもらいましょう。

赤ちゃんの涙目は早めに眼科で診てもらおう!

赤ちゃんの涙目の原因になる逆まつげや鼻涙管閉塞はどちらも成長にしたがって自然に治る場合も多く、心配しすぎる必要はありません。
しかし、どちらも大切な目に関わるものですので、軽く見すぎるのは危険です。
炎症を起こしてしまったり、視力が落ちてしまう原因になることもあるので早めに眼科で診察をしてもらうようにしましょう。