妊活中から授乳期まで継続して摂りたいビタミンC

ビタミンCは毎日摂る

哺乳類は通常体内でビタミン Cを合成できるのですが、ヒト、サル、モルモットなどは体内でビタミンCを作ることができません。

また、ビタミンCは水溶性でたくさん摂っても体の中に蓄積することができず、余剰分は尿と一緒に排泄されてしまいます。

そのためわたしたちヒトは毎日ビタミンCを取摂する必要があります。

妊活女性にオススメのビタミンC

ではビタミンCは妊活女性の体の中でどのような役割を果たしているのでしょうか?

ここでは代表的なビタミンCの役割について見ていきます。

コラーゲン生成

ビタミンCは体内でコラーゲンの合成をするために不可欠のビタミンです。

体内のコラーゲンが不足すると血管がもろくなって出血しやすくなったり、肌のハリがなくなったりシミやくすみが出たりします。

抗酸化作用

活性酸素が増えて酸化ストレスが高くなると老化が促進されることがわかっています。

また、酸化ストレスが高まることで卵子の質の低下が起こるといわれています。

ビタミンCやビタミンEは抗酸化ビタミンとして酸化ストレスを抑制し、卵子の質の低下を防ぐのに役立ちます。

免疫力の向上

妊娠すると普段何気なく飲んでいる風邪薬なども飲めなくなるため、妊活中や妊娠中は風邪などに十分注意しなければいけません。

ビタミン Cは免疫力向上する働きがあるので風邪薬を気軽にのめない妊活女性や妊娠中の女性にオススメです。

ビタミンCを普段から十分に摂取していると、たとえ風邪をひいてもその後の回復が早くなることが知られています。

鉄分の吸収を助ける

女性は男性に比べて鉄分が失われやすく、鉄欠乏状態になりやすいのですが、妊娠時にはお腹の赤ちゃんへも鉄分を供給するため、さらに鉄分の不足状態になります。

妊娠してから鉄分不足を解消しようとしても、鉄分はもともと体への吸収率が良くないことに加えて、つわりによる食欲不振などでなかなかすぐに解消するの困難です。

ですから、鉄分不足は妊娠してからではなく、妊活中から改善しておくようにしましょう。

ビタミンCはそのような吸収率が悪い鉄分を体内への吸収率を上げてくれます。

鉄分についてはこちらの記事もどうぞ

ビタミンCの推奨摂取量

日本女性のビタミンCの推奨摂取量は1日100mgです。

妊娠中の女性の推奨摂取量は110mg、授乳中の女性の推奨摂取量は145mgです。

ビタミンCの過剰摂取による症状としては、下痢や吐き気などがありますが健康上の目立った弊害はないようです。

そのため厚生労働省の「水溶性ビタミン」に関するレポートでも耐容上限値は特に設定されていません。

ただし、サプリメントなどによる摂取では1日1000mgを超えて摂取しないように勧められています。

 

参考:厚生労働省  水溶性ビタミンの食事摂取基準算定に関する基本方針 より

ビタミン C が多く取れる食品

 

ビタミンCは野菜や果物に多く含まれる

ビタミンCは野菜や果物にたくさん含まれています。

ここではその中でも代表的な食品をいくつかご紹介します。

食品100g中
アセロラ 1700mg
ローズヒップ 426mg
焼き海苔 210mg
グアバ 220mg
赤ピーマン 170mg
ブロッコリー 120mg
芽キャベツ 160mg
ゴールデンキウイ 140mg
パセリ 120mg
いちご 62mg

アセロラの生果実は圧倒的なビタミンC含有量を誇りますが、日本ではあまり手に入りません。

しかし、10%果汁入りジュースでも120mgのビタミンCを摂取することができます。

ここにご紹介した食品以外でもビタミンCは野菜や果物に幅広く含まれています。

様々な野菜や果物を食べることでビタミンCは比較的容易に摂取することができます。

サプリメントで補う

ビタミンCは植物性の食品に多く含まれていますが、熱に弱く加熱調理をすると約50%程度損失します。

(茹でる、煮る場合に水溶性のビタミンCは溶け出すのが主な原因です。蒸したり、焼いたりする調理ではそれほど損失しないといわれています。)

食品から1日100mg程度 摂取するのは通常それほど困難ではありませんが、それ以上摂取したい場合にはビタミンC(L-アスコルビン酸)のサプリメントで補給してあげたほうがいいでしょう。

ただし、ビタミンCの耐容上限値はありませんが、1日1000mgは超えないようにしたほうが安全です。

多めに摂りたいビタミンC

ビタミンCは水溶性で体内に蓄積することができないので毎日こまめに摂取したい栄養素です。

さらにビタミンCは多めに摂取しても比較的安全性の高いビタミンなので、推奨摂取量を多少超えても問題はありません。

足りない場合のデメリットを考えてもビタミンCに関しては多少多めに摂っておきたいビタミンです。(ただし、1日1000mgまで)