赤ちゃんが小さいうちは、連泊の旅行などはなかなか難しいものがあります。
しかし、生後 4~6ヶ月頃になってくれば、数泊程度の旅行にはいけるようになってきます。
ただ、そんな時心配なことのひとつが、ミルクを飲んでいる赤ちゃんの哺乳瓶の消毒です。
自宅では簡単な哺乳瓶の消毒も旅先で授乳のたびに消毒をするのは大変です。
特にホテルに着くまでの間は簡単な水洗い程度しかできないことも多いので、授乳回数分の哺乳瓶を持っていかなければならないこともあります。
そうなると哺乳瓶だけでもかなりの荷物になってしまいます。
旅行ではできるだけ荷物の量は減らしたいものの、哺乳瓶の衛生管理はしっかりしたいところです。
そこで今回は旅先で哺乳瓶を清潔に保ちつつ、できるだけ荷物を減らすにはどのような工夫をしたらいいのか、について考えていきたいと思います。
旅先で使える哺乳瓶の3つの消毒方法
キャンプなどを除くと旅先でガスや火を使うのは難しいので、熱湯消毒はできないことが多いようです。
そこで熱湯消毒以外の旅先での哺乳瓶の消毒方法を3つ御紹介します。
1 電子レンジ消毒
もし、宿泊先に自由に使える電子レンジがあれば熱消毒が可能です。
ホテルなどでは哺乳瓶のレンジ消毒をしてくれるところもあるので事前に問い合わせてみるといいでしょう。
レンジ消毒用の専用ケースを持っていってもいいですが、レンジでつかえるジッパーバッグを使う方法が荷物も減らせるのでオススメです。
ジッパーバッグに少しの水と哺乳瓶を入れてレンジにかければ、簡単に熱消毒ができます。
ジッパーバッグでレンジにかけるときには口を完全に閉じずに、少しだけ開けておくようにしましょう。
ジッパーバッグは哺乳瓶の持ち運びにも使えるので便利です。
2 哺乳瓶専用の消毒剤
哺乳瓶専用の消毒剤を使う方法は水さえあればできるので、ガスやレンジが使えない場合にも消毒できます。
哺乳瓶専用の消毒剤としては「ミルトン」がよく知られていますが、他メーカーからも同様のものが販売されています。
液体と錠剤と顆粒の3つがありますが、旅行などでは錠剤、顆粒が便利です。
専用の容器などもありますが大きくて荷物になるので、宿泊先で代わりになる容器を借りるか、厚手で大きめのジッパーバッグを持っていきましょう。
ジッパーバッグは薬剤を入れてしっかりと口を閉めてしまえば、専用容器と比べて水の量も少なくできるのでオススメです。
ただし、液漏れしないように厚手でジッパーが2重になっているタイプを選ぶようにしましょう。
3 次亜塩素酸水を使用
次亜塩素酸水は高い除菌力と安全性から哺乳瓶などの消毒に使うことが可能です。
「ミルトン」などの消毒剤は次亜塩素酸ナトリウムですが、次亜塩素酸水はそれとは違う無色透明でほとんど無臭の液体です。
次亜塩素酸水は有機物と反応して水になってしまうので非常に安全性が高い消毒剤です。
また、次亜塩素酸水は次亜塩素酸ナトリウムに比べて短時間で除菌ができるので、哺乳瓶などを一度軽く洗浄した後にスプレーなどで次亜塩素酸水を吹き付けるだけで除菌ができます。
アルコールスプレーではノロウィルスやロタウィルスなどは除菌できませんが、次亜塩素酸水はそれらのウィルスも除菌できます。
持ち運び用のスプレーボトルなどに入れておけば、哺乳瓶だけではなく手の消毒にも使えます。
次亜塩素酸水を使用する場合に注意しておきたい点は使用期限が短いことです。
パッケージされている状態にもよりますが、大体3~半年くらいのものが多いようです。
使用期限を過ぎたものは除菌効果が落ちていますので注意が必要です。
哺乳瓶を消毒せずに清潔に保つ3つの方法
旅先で哺乳瓶を使う際に最も大変なのが哺乳瓶の消毒です。
先の3つの方法で旅先でも哺乳瓶の消毒はできますが、そもそも哺乳瓶を消毒せずに清潔に保つことができればその方が便利です。
次に哺乳瓶を消毒せずに清潔に保つ方法を幾つか御紹介します。
1全て使い捨てタイプの哺乳瓶
乳首も哺乳瓶も全て使い捨てるタイプの哺乳瓶を使えば消毒は一切不要です。
消毒剤も容器もいらないのでその分荷物を減らせますし、消毒の時間も不要です。
ただし、毎回新しい哺乳瓶を使うので、授乳の回数分だけ哺乳瓶の数が必要になります。
しかし、重ねられたり、小さくたためたりするなどの工夫はしてあるものが多いのでそれほど荷物にはならないと思います。
ただ、使い捨てではコストがそれなりにかかるので長期の旅行などにはあまりオススメできません。
また、赤ちゃんによっては普段と違う哺乳瓶(乳首)を使うと嫌がって飲んでくれない可能性もあります。
使い捨て哺乳瓶を使いたいのであれば、旅行前から使ってみて赤ちゃんに慣れてもらった方がいいかもしれません。
2 一部使い捨てタイプの哺乳瓶
哺乳瓶の中に専用の袋を入れて使うタイプで「ドロップインシステム」というものがあります。
この「ドロップインシステム」では専用の哺乳瓶の中に使い捨ての袋を入れて使います。
「ドロップインシステム」を使えば哺乳瓶は1つで済むので荷物はかなりスッキリしますし、全て使い捨てのタイプと比べるとコストも安くすみます。
ただし、乳首部分は消毒が必要になるので、授乳の回数分だけ持参するか、先にご紹介した方法などで消毒をする必要があります。
3 耐熱食品ビニールを使う方法
「ドロップインシステム」の代わりに食品を入れて保存ができる耐熱食品ビニールを哺乳瓶に入れて使う方法です。
「ドロップインシステム」では専用哺乳瓶が必要ですが、耐熱食品ビニールを使えば普段使っている哺乳瓶がそのまま使えます。
ただ、耐熱食品ビニールは薄いので蓋を閉める時にネジ部分で破れたりしなように注意しましょう。
耐熱食品ビニールは「ドロップインシステム」と比べてコストがかなり安くすみます。
ただ、袋のサイズなどは「ドロップインシステム」などのようにジャストフィットはしませんし、大抵の場合、袋の方がかなり大きい感じです。
また、哺乳瓶に袋を入れて使うために哺乳瓶の目盛りは使えませんので目盛りを油性ペンなどで打ち直すなどの工夫が必要です。
それと、乳首はやはり授乳回数分持っていくか、消毒する必要があります。
ただ、耐熱食品ビニールは手に入りやすいので、災害時などで哺乳瓶の消毒ができない時に使っても便利です。
まとめ
混合栄養やミルクの赤ちゃんの場合、旅行中の哺乳瓶の衛生管理がもっとも大変で、神経を使います。
車での旅行か、公共交通機関を使った旅行かによっても持っていける荷物の量は変わります。
車では荷物が多くてもなんとかなりますが、公共交通機関を使う場合にはできるだけ荷物は少なくしたいものです。
さらに、宿泊先で哺乳瓶の消毒が可能かどうか、などによっても持ち物は変わります。
旅先での哺乳瓶の管理方法は1つでないので、自分や赤ちゃんに最も合った方法を使うといいでしょう。
また、旅先で哺乳瓶を清潔に保つ方法を知っておけば、まれに起こる災害時などにも役立ちます。
災害時にはストレスから普段は哺乳瓶を使わない母乳育児のママでも母乳の出が悪くなってしまうということも考えられます。
そのような時に備えて哺乳瓶などの使い方や衛生管理について一度試しておくのもいいかもしれません。